最近、ものすごくハッキリと、わかったことがある。
陶器…陶土をさわることは、好きだ。
昔は3D作品は向いてないって思っていたけど、今は、「その中でも、向いてるし好きなやり方がある」という認識になっている。
ただ。
同じ陶土による作品でも、大きくモチベーションに差が出るということを、本当に実感した。
特に、今日はそれが強かった。
わかったこと。
それが何か…と言うと。
私は、「食器のフォルム」には、全然、執着もなければ意欲もわかない…ということ。
要するに、「陶土で食器を造形する」ことには、まったく、食指が動かないのだ。
皿やカップを、作りたいと思わない。
だけど、絵付けはしたい。
陶器に、陶器でしか出ない釉薬の艶をもつ絵を描く…ということは、すごく好きだ。
特に、発色の美しい絵具を教えていただいたので、絵付けは今までよりもうんと、楽しくなると思う。
作陶するなら、造形品に限る。
面とか龍とか、よくわからないモノになることもあるけど(笑)
あちこち、いじって、気に入らなければ潰してやり直す。
時間との勝負という一面もあり、重力との勝負という一面もあり。
しかも最後は炎任せ…という、スリリングさ。
そちら方面は、もっと、いろいろやってみたい。
けれど、そうした造形品は、どちらかというと渋く、渋く、織部や古瀬戸などの、仕上がりも渋いものになる釉薬一色か、化粧土か、一色だけの絵の具などの組み合わせで、シンプルに仕上げるのがいい。
カタチを作ることに興味がわかない食器は、色彩をたっぷり使って絵作りする。
色は渋めにシンプルでいきたい作陶作品は、造形に凝る。
いやあ。
こうも、パキッと二分されるとは。
こうやって、自分の傾向がより鮮明になってくると、自然に、力を注ぐべきところも、わかってくる。
皿やカップ本体を「整って、キレイに作る」ことは得意な人に委ね。
私は、絵付けを専門にしたい。
皿やカップを作るとしたら、造形要素の多い変形皿や鉢などを主に。
作陶のエネルギーは、手の赴くままの造形品に、注ぎ込みたい。
これで、やるべきことはスッキリしてきた。
必要な材料も、見えて来たし、メドがたってきた。
今年はがっつり、制作に時間を使うぞ…と思って来たけれど。
いい具合に、ピースが出そろってきたなと思う。
異界絵師の展開する「陶器作品群」が、どんなものになっていくか。
じっくりコンセプトを練っていくので、乞うご期待!