「絵がかけない、アイディアがひらめかない! なんてときは、どうしていますか?」
と、質問を受けました。
私の作品を買って下さったこともある方なので、クリエイティブ方面か、スピリチュアル方面か、もしかしたら両方への問いでしょう。
見えない世界を描く私の答えは、そのどちらについても、同じです。
クリエイティブだスピリチュアルだ…ということでなくても、日常のちょっとしたヒントや、なぞなぞの回答に至るまで。
およそ、ありとあらゆることに関して、「ひらめき」についての私の答えは一つです。
実にシンプルで、たった6文字で終わってしまいます。
なので、そもそも「ひらめきって何?」という話から考えてみましょう。
ひらめきの正体がわかれば、特別な手段や感性が必要なことではなく、誰でもより多くを受け取ることができるようになると思うのです。
「ひらめき」は、待っていても沸いてはこないです。
降ってもこない。
下りてもこない。
「ひらめき」というのは、突然やってくるものではないから。
それは、「いつか、どこかで、自分が天に委ねた問いかけへの答え」なんです。
問いを委ねた、という意識はなかったかもしれない。
その時は、単に嘆いただけかもしれないし、怒りや不満をぶつけただけかもしれない。
自分では解決のしようもない難題。
やり場はないけれど沸いてきてしまう感情。
そういったものは、とどのつまり「なぜ?」という問いかけなんですよ。
なぜこんなことが起きる?
なぜこんなことをされる?
なぜ、うまくいかない?
なぜ、なぜ、なぜ???
だから。
何かが自分の元におりてきて、不意に昨日までとは違ったことが起きて、目の前がキラキラしてくる…なんていうことは。
起きません。
起きたとしたら。
過去のどこかで、それ相応の大きさの問いを天に委ねたことがあった、ということです。
ただ、忘れてるだけ。
そして。
「やってきた答え」に気づかずに通り過ぎてしまうか、ちゃんと拾い上げるか。
それも、自分次第なんです。
答えが、どういうルートでやってくるかは、わからない。
人の口や、書かれた文を借りてくるかも知れないし。
流れる映像の一部に紛れているかも知れないし。
繰り返し見る出来事に織り込まれているかも知れないし。
答えを、答えとして気づくことができるかどうかは、日々の何気ないことにちりばめられたサインをどれだけ拾えるかにかかってきます。
細かなサインを、どうやってつなぎ合わせて解釈するか。
答えだと、気づくか。
それも、全てが自分次第。
違う言い方をするならば。
疑問をより多く抱くと、ひらめきは増えます。
脳科学的にも証明されていて、脳は空白があると埋めようとするのです。
空白=疑問です。
よく通る道があって。
ある日、その中の一角が突然、更地になっていることに気がつきます。
それがよく訪れていた店などでない限り、だいたいの場合は「ここって何があったっけ?」と、なりませんか?
でも、その更地だったところに新しい店がオープンしていたら「あの更地にこの店ができたのか」と、気づくと思います。
更地になった時は、前に何があったか思い出せない→そこに疑問が何もなかったから。
更地に何か作られ始めたと気づく→更地を見た時、疑問があったから。
空白への答えは、すぐにやってくるとは限りません。
想定しているところからやってくるとも限りません。
だから、とっくに忘れた頃だったり、思いがけないところから届くと、ひらめきとして感じられるのです。
ひらめきがなくて焦るなら、何でもいいから動くこと。
人と話すこと。
外に出ること。
何かを見たり聞いたりする時、注意を払うこと。
サインがあるかも…という注意ではないですよ。
そればっかり考えていると、逆に、見るべきもの、聞くべきものを逃してしまいます。
見たり聞いたりした時に、自分がどう感じるかに、注意を払うこと。
物事を「他人事」「自分には関係ないこと」と思っていると、大事なサインは逃げていきます。
他人事、自分には関係ないこと…というのは、興味がないということ。
興味がないことには、疑問はわきません。
違和感も起きません。
そこには空白がないので、答えを探しもしません。
だから、ひらめきも、やってこない。
あれをやりたい、これをやりたい…と思っていても。
思っているだけなら、何にもぶつかることはないですよね。
だから、答えへ向かう疑問がわかない=ひらめきがこないのです。
どうしたいのか、何がほしいのか、どう在りたいのか、どこに向かいたいのか、常に自分に問いかけていること。
動くこと。
やってみること。
踏み出してみること。
失敗すること。
力不足を思い知ること。
それなしに、ひらめきがこないと嘆いていても、ずっと何もこないまま日が過ぎるだけです。
ひらめきが欲しいなら、やるべきことはひとつだけ。
行動すること。
この6文字が、全ての基本です。
[kagurazaka]