骨=輪郭線 です。
彩色前に、墨で輪郭線を引くことを、骨描きと言うのです。
その線だけで完成させた絵は「白描」と呼ばれます。
和の絵画は空間と一体化する
この骨描きについて説明している文章に、「描く対象とそれ以外の空間を切り離す表現そのもの」という一文がありましてね。
これはほんとに、日本的というか…
日本の絵画は、西洋絵画のように額縁で周囲との境界線を作る、という手法をとらないわけです。
襖そのものの縁とか、屏風の縁とかいったものが、絵と周囲との境界線になるわけですが。
それも、西洋絵画の額縁のように「絵を別の空間に隔離する」よりは「より、空間と一体化させるため」にある…ように思います。
絵の中までもが、そういう風にできているのだな~と、骨描きの説明を読んで、思ったわけですね。
みっしり描きこみ、陰影を強調して人物やモノを浮き出させるような西洋の絵とは、全く違った成り立ちです。
やっぱり線が好き
私は学生時代には油彩を専攻しておりました。
でも、それよりも一生懸命にやってたコミック絵の方は、骨描きと同じように、墨線で輪郭を描きます。
今、私が主として使う手法は、骨描きのままの白描か、そこに彩色するか…という、日本画的なカタチ。
学生の頃は日本画を天敵だと思っていたのが、なんだか、可笑しいです。
Gペンの線は、大好きです。
でも、今は、筆の線の方が、もっと好き。

どこかの親分さんみたいな玄武さん/墨/B5
用途特化の墨汁たち
先日、画材店で、骨描き墨汁なるものを買いました。
上から彩色しても溶け出してにじんでこない、という、骨描き専用墨汁。
こんなのあるんだ~!というものが、今は沢山あるので、なんか嬉しい。
こういう、「乾いた後は雨にさらしても流れてこない」という、板専用の墨汁もあるんですよ(^^)